○ 1966年 英 監督:ミケランジェロ・アントニオーニ ○
(ネタバレあり)
ミケランジェロ・アントニオーニ監督が亡くなったという事で、
友達とこの映画の話になり観てなかったので観てみました。・
イギリス映画という事でどんな感じなのかなぁって思ってたけど
私はすごく好きな映画になりました・*
カメラマンが主人公と聞いて、1番真っ先に浮かんだのが
私の好きな映画「ANNA」だったんだけど、
この映画の主人公は、仕事柄もてるんだけど、なんかすごく嫌な感じなんです。
きっと仕事もうまくいっていて、順風満帆なはずなのに
仕事もプライベートも満たされてないのか、退屈そうで『女は飽きた』とか言っちゃうタイプ☆
そんな彼が公園でじゃれあってたカップルをなんとなく撮るんだけど
その写真にはカップルの男性が銃で狙われているところが写ってしまってて。。。
色々ありながら、
そんなキャラの彼が誰に話しても真剣に聞いてもらえず右往左往してるのが
ちょっと「いいきみ。。」とか思いながらかわいそうになってきて・・・
私が1番好きなのは最後のテニスコートのシーンです。・
この世の中何がほんとで、何が空想かなんてわからない的な終わり方大好きです・*
それになんとなく最後には、彼が好きになってました・*
○1948年・イタリア・監督:ヴィットリオ・デ・シーカ○
(ネタバレあり)
タイトル通り自転車を盗まれてしまう話。・
失業中で2年待ちでやっと仕事が決まったのに、その仕事は自転車がないとできない仕事で
そのチャンスを逃したくなくて自転車を持ってないのに引き受けてしまう。・
なんとか自転車は手に入れて、ポスター貼りの仕事を始めるが
仕事中に何げに止めた自転車を盗まれてしまう。・
追いかけても見失って、警察に言っても相手にされずとにかく息子を連れて
犯人を探すお話。・
自転車なんて無くなればすぐ買いかえれる今の時代とのギャップに
少し不思議な気持ちになったり、せつなくなります。・
盗まれた方も盗む方も周りの人も自転車泥棒で大騒ぎになる位なのに
この時代には鍵をかける習慣がなかったのかなぁとか色々気になっちゃったけど
父親の自転車泥棒を探す意気込みとアグレッシブさに私は応援したくなって観てました。・
結局、最後は追い詰められてとんでもない行動に出ちゃうんだけど
親子2人で帰っていくシーンが心に残りました。。。
○2002年 (スペイン) 監督:ラモン・ササール○
【ネタバレあり】
『靴の数だけ人生がある』というコピーがついていたこの映画*
靴についても色々感じる事もあったけど
レイレ(ナイワ・ニムリ)がほんとかわいかったぁ。。
高級靴店で働いているレイレは、靴のデザイナー志望だったのに
忙しい毎日の生活の中で時間を理由に夢を忘れていく。。。
その為にぽっかり空いた心の穴を埋める為に
お店の靴を無断で借りて、クラブに踊りに行っていて
同棲している恋人は自分と別れたがっているのに
必要以上にその人にも執着していたりして。・
それで彼が出ていく時に、レイラは昔自分が書いたデッサンを見せられて、
『失くしたのは時間ではなく、情熱だ』と言われちゃって。。。
彼がレイラと別れたがっていた理由は他の事が原因だけど
きっと彼は夢を追っていた頃のレイラの事、大好きだったんだろうなぁ…
人は大切なものを失った時、何かに依存して心の穴を埋めそうとする。・
それは買い物だったり、男性だったり、アルコールだったり、
人によってその現れ方は色々だと思うけど
私はなんだろう。。??ってちょっと考えたりして、、
そういうその人の生活や内面的な事と靴がからんでいて
いろんな意味ですごく考えさせられた映画でした。・
【2003年 (フランス) 監督: フランソワ・デュペイロン】
(ネタバレあり)
家庭の愛を知らない主人公の男の子「モモ」が、
おじさんとの出会いで、笑うコト・毎日を楽しむコトを知っていくお話です*
ストーリー的には、暗くなりそうな映画なのにアタタカイ映画になってるのは
おじさんの明るさとストーリーにはちょっとミスマッチな音楽のせいかな?
“コーラン”については全く知識のない私だけど
ちょっと調べてみたら、イスラム教の聖典のコトで
模様などがすごく凝っているキレイな聖典らしい。*
内容はかなり理解しづらい内容らしいので
見るだけでも見てみたいな。。。
おじさんの『笑顔でいるとすべてが手に入るよ』と
『本なんて読まなくていいさ。たくさんの人と話して学べばいいんだから』
という言葉がすごく印象的でした。・
モモが自分の事を理解して受け止めてくれる相手に安心して
少しづつ変わっていく姿に温かい気持ちになります。・
実際の自分のおじいさんをモデルにしてるお話らしいけど
こんな祖父がいたらほんとに楽しそう。・
とにかく毎日、こんな気持ちで楽しく生活しようって、思わせてくれる映画です。